1月17日(金)ウガンダ稲作研修5日目。
①Musomesa Field School(MFS)視察
MFSは農家向けの認証制度。適切に技術導入できた農家は来期から先生として他の農家を指導できる。認証農家の圃場を「マザー圃場」、生徒の圃場を「ベビー圃場」と呼ぶ。
今回はマザー圃場を視察。栽培面積は1.5acre。栽培品種はKaiso98。昨年の収量は約910㎏(7袋)で、今年は推定1560㎏(12袋)。ヘクタールあたりに換算すると約1.5tから2.6t。1年で1トン以上増収したことになる。農家は、適切な肥料投入と栽植密度、条植え、品種選択によって品質と収量が向上したと実感している。
②デモ圃場視察
展示用のデモ圃場を視察。内容は主に品種ごとの生育の違いや有機肥料の効果の検証。圃場はメインの農道沿いにあり、通りすがりの農家が自然と目をやるよう仕向けている。試験内容を図説する看板や処理区の立札も丁寧に配置。研究所の取組に対して、農家の理解や関心を高めるための工夫が各所に見られた。
③Doho灌漑地区訪問
Doho灌漑地区は1976年から続く大規模稲作地帯。1,000haの土地と約4,280人の農家を抱えている。
私の任地の課題でもある「水利費の徴収」について質問。Dohoでは1994年に専門家と農家で話し合い、水利費を50,000UGX(約2,000円)/year/acreに設定した。農家が事務所に持参する徴収方法を採用していたが、徴収率はわずか20%。1997年には灌漑地区全体をいくつかのグループに分け徴収率の改善を試みたが、グループ長が徴収金を横領し、失敗に終わった。任地でも同じ轍は踏みたくないものだが。



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