本日は「文理融合を超える異分野融合の可能性」を追求する合同ゼミでした。
「計測データの特徴量エンジニアリング(福島先生、応用環境情報学)」青果物は、輸送中の温度や振動によって品質が劣化します。従来、輸送環境が青果物の品質に与える影響を評価するには、梱包材に各種センサーを搭載して、環境条件を計測する手法が採用されてきました。この方法では、青果物が受容する環境の影響を正しく評価しているとは言えません。そこで、福島先生は3Dプリンターで作成したゴム製果実にセンサーを内蔵させ、果実そのものが受容する環境条件を計測しよとしています。このFruit Sensorが計測した振動に関する特徴量を説明変数として果実の硬さに回帰させ、果実の硬さに最も影響を与える特徴を探し出す過程をご紹介頂きました。
「気が利く農業ロボットを作る(森尾先生、生物環境制御学)」森尾先生は、下町ロケットで有名になった自動操舵トラクターのようにロボットが農家の全作業を代替するというような発想とは一線を画し、農作業の中でも危険度の高いものや過剰な労力を要するものを代替し、中山間地の農業を楽しくするという発想で開発に携わっています。農家の作業風景を自ら学習して農作業を補助し、水田地帯のように単調な風景が続く農道でも道路を認識して自動走行を可能にするアルゴリズムの開発過程を紹介して頂きました。
「福島原発事故後のイノシシによる農作物被害とDNA損傷の実態把握(吉原先生、国際資源利用学)」原発事故によるセシウム降下から1年後の川俣町と二本松市の山林において、食物連鎖の頂点にいるイノシシのDNA損傷の程度を調査した結果を紹介頂きました。
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