サツマイモの在来品種(1)

志摩の耕作放棄地から畑土壌を採取してきました。この畑にはサツマイモの在来品種クネンカクシが長年栽培されてきました。このクネンカクシを「発見」された坂番さんが集落の古老から聞き取ったところによると、栽培の記憶は少なくとも安政年間まで遡ることができたそうです。近年、クネンカクシはこの畑で栽培されるのみとなり、いわば「絶滅」寸前の状況でした。種芋は、坂番さん経由で三重農業大学校に譲渡されましたが、その後、繁殖者を増やすために私達に白羽の矢が立ったという成り行きです。どうも、この畑以外で栽培すると芋が太らないという現象があるようです。ただ、繁殖させるだけでは面白みに欠けるので、大学に土壌を運び込んで検証実験することにしました。学部3年生が強い関心を持っており、実験計画や調査の調整などを彼女たちに全面的に任せています。いろいろ意味で良い活動になっていく気がします。

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