最後にBabatiのJICAプロジェクトサイトを訪問しました。ここには、陸稲NERICAが栽培されています。私がJICA稲作専門家時代に立ち上げたNERICA栽培研修コースが、現在のプロジェクトでも運用されています。その研修コースを通じて、中核農家が栽培技術と種子を入手し、トウモロコシ畑の横でNERICAを栽培しています。基本的にイネが栽培されるはずのないトウモロコシ畑の横でイネが生育しており、周辺農家の関心を大いに買っているようです。中核農家は、次作期までに種子を周辺農家へ分配する義務があるので、周辺農家も来年にはNERICAを栽培していることでしょう。同行した学部3年生はケニヤのNERICA栽培を研究課題にしていますが、実際の栽培状況を見たことがなかったので、良い勉強になったはずです。それにしても、こういう光景を眺めるのは、感慨深いものがあります。研修コースを継続されている専門家の皆さんに感謝です。