Think Globally Act Locally!

国際資源植物学教育研究分野のキャッチフレーズとして使用している言葉です.最近あまり耳にすることがなくなってきた言葉ですが,私たちの教育研究分野だけではなく国際・地域資源学教育コースの教育方針にもピッタリと当てはまる非常に良い言葉だと思っています.

三重県で,三重大学で,国際的な感覚を身に付けたり,国際的な研究をできるのかという疑問や批判があるかも知れません.私達は,世界規模の問題は足元(三重県)の問題と直結しており,足元の問題に真剣に取り組み,論理的な思考や想像力を働かすことで,世界規模の問題にも取り組むことができると考えています.

国際資源植物学では,開発途上国の作物に関する研究を通じて,その国の農村開発について考える場面が多々あります.まさに地球規模の問題です.私たちは,これまでの経験から,開発途上国の農村が抱える問題の本質と日本の農村が抱える問題の本質には共通する部分が多いと考えています.つまり,日本の農村が抱える問題に真剣に取り組むことは,そのまま開発途上国の農村問題に取り組む能力を磨いている側面があると言えます.都心の大学を中心に国際開発学に関する理論整備が進んでいます.そうした理論を学ぶことも重要ですが,近郊に農村を抱える三重大学において,農村問題に取り組む技術を実践的に身に着けることの方がもっと重要だと私達は考えています.