NERICA研修コース

2010年11月22日～23日

Kilosa

NERICA農家研修を実施した。本研修は、記念すべき第1回目のNERICA農家研修で、これまでの経緯を思い起こすと感慨もひとしおである。2007年～2009年に掛けて実施したNERICA栽培試験では、研究員達の引き起こす様々な問題に悩まされ続け、一時は登録延期を覚悟した。しかし、Tanzania Official Seed Certification Institute（TOSCI）との交渉の結果、2009年末に5品種が登録され、その後、種子増産、教官研修、研修教材作成等の作業をこなし、ようやくこの日を迎えることができた。

NERICA農家研修では、各県からDistrict Agricultural and Livestock Development Officer（DALDO）、4普及員、16中核農家（4農家/普及員×4普及員）が参加する。2日間で、普及メカニズム、NERICAの特性、NERICA栽培技術、種子生産法、展示圃場運営法を学び、最後に行動計画を作成して修了する。第1回研修はMorogoro県を対象に実施し、DALDO、4普及員、8男性農家、7女性農家の参加を得た。1女性農家は体調不良のため残念ながら不参加であった。

Ilonga農業研修所の教官は、「教官研修」に参加しながら「NERICA研修」を準備するという忙しさであったにも拘わらず、NERICA研修を見事に実施した。また、 DALDOの代理として参加したCrop Officerは明るく積極的な人柄で、彼の存在により活気づけられた研修を、農家だけではなく普及員、教官も楽しんでいる様子であった。今回の研修では、Morogoro県が研修経費の9割を負担した。オーナーシップの点でも有意義な研修だったと言える。