Rice Field Seminar

産官学の月例水田勉強会。本日は水田とSDGsがテーマだったような。

バブル景気ともいうべきスマート農業の勃興期を経て、真の意味で農業をスマートにする技術とは何かを考える時期に。水田を主体とする日本農業において、それを支えるインフラ(例えば用排水路)や地域社会の営み(例えば水利組合)と上手く融合することなしには、持続的な技術とはなり得ないという至極もっともな指摘。

水田は灌漑水で大気から遮断されるため、酸欠状態のように思われがちだが、水田土壌の表面には高濃度の酸素が存在。これを表面酸化層と呼ぶ。この層でアンモニアが硝酸に変化する硝化が起こる。水田における窒素の肥効に大きな影響を与えるだけではなく、温室効果ガスの亜酸化窒素が発生する原因にも。日射量や気温と連動するように日変化するという。その酸素の起源は灌漑水?根?光合成細菌?根箱を用いた人工環境下の実験だが大きな含意を持った興味深い研究。

鈴木様(名古屋産業科学研究所)
「公益財団法人中部圏社会経済研究所『中部圏のスマート農業に関する調査研究』報告書のご紹介」
渡辺先生(土壌圏システム学)
「表面酸化層:その酸素の起源」

Tags:

Comments are closed

Latest Comments

表示できるコメントはありません。