【講義】植物生態生理学(4)

本年度の植物生態生理学では,イネとコムギの生態生理に特化して授業を進めています.イネについては,栽植密度と施肥法を変えてポットでナツヒカリを栽培して貰っています.ナツヒカリは上手くすれば前期中に黄熟期(成熟期直前)くらいまで到達します.一方,コムギは栽培時期が異なるので,どうしても教科書を中心に学ぶことになります.そこで,研究室に所属する学部4年生の予備試験で栽培していた「さとのそら」と「あやひかり」を使って,収量調査を体験して貰いました.「基本的に残りの株は廃棄するので自由に刈り取ってもらってもいいですよ」と半ば冗談で発言したところ,何人かの学生が担当区画の全株を刈り始め,それに触発された他の学生も刈り始める状況に.また,「この穂を潰すとコムギの種が出てくるのですか?」と質問されたので,急遽,足踏み式脱穀機と唐箕を搬出し,体験して貰うことに.コンバインがこれらの全作業を一気に進めるんだという説明に「スゲー,農業って面白いっすね~」.大興奮で一瞬お祭り騒ぎでした.気付けば,授業終了時刻までに全ての株を刈取ることでき,研究室として助かると共に,学生がこれほどまでに農業に興味を持っていることに爽やかな感動を覚えました.

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